常勤の新しい働き方

看護師の働き方の中には、常勤や非常勤、日勤や夜勤といったように様々な仕事方法があります。そんな中、“夜勤専従”という常勤の働き方があるのをご存知でしょうか?

近年、看護師の離職を防止する為に、夜勤(夕方5時以降くらい~翌朝8時くらいまで、その病院の交代制によって変化する)回数の減少や、夜勤そのものを無くすといった病院が増えてきました。
しかし、24時間体制で患者を見守っている外科病棟や救急医療が入っている総合病院などでは、患者の容態悪化の見逃しや緊急を要する患者のたらい回しを防ぐ為にも、夜勤をなくすのはなかなか難しい問題です。
そこで、今まではパートや非常勤の看護師を雇っていたのが当たり前だったのを、常勤で夜勤専門の看護師を雇う事で解決を図るようになってきました。

夜勤というと、昼間よりも体力面や精神面での疲れがある、寝ている子供を置いてくるのは抵抗があるというのが一般的な悩みです。
しかし、最近は病院内に保育所や託児所が設置されているところもあります。しかも24時間体制で子供を預かってくれるという支援も充実しているので、小さいお子さんを家に置いてこないといけないといった不安はちょっとは解消されるといえるでしょう。
また、夜勤専従の場合は診療報酬という計算方法のルールによって、原則日勤を行ってはいけない事になっています。
そのため、昼間の時間を家事や子育てにまわす事ができ、しかも勤務日数が少なくとも夜勤手当によって少し多めの収入(病院によってその額に差はありますが、夜勤手当は1回あたり約3~4万円)が得られるといった利点が見られています。
もちろん、日勤の方に急病者が出たなどのやむを得ない緊急事態で日勤を行った場合には、例外としてその月も「夜勤専従者」として扱われ、平均夜勤時間(労働基準法では月144時間)の算出時に除外出来るといわれています。

生活リズムが不規則になり、体調を崩しやすくなるといったデメリットや、夜間の患者の急変や緊急搬送者に対応できるよう昼間以上に精神を研ぎ澄ます必要はあるかもしれません。
しかし、昼間も夜も大変なのは同じ事。給与が割高な分だけ良しとしましょう。「夜勤専従者」としての働き方もぜひ、頭に入れておいてくださいね。

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